2019年10月01日

建国70周年記念パレードを観た感想

 10月1日はみんな大好き中国建国70周年の記念パレードが開催された。

 新聞聯播はこのイベントに34分を割いている。前日は65分に延長したのに今日は40分と奥ゆかしいから、実に放送時間の75%ということになる。せっかくなので、出席者についてまとめた。どういう武器がパレードに出たとかそういうのは、プロが書いたのをお読みください。

 前日の30日に開催されたパーティは、常務委員経験者が顔を揃えた中、江沢民、胡錦濤、朱鎔基は出席しなかった。江沢民は2017年の党大会でも介助が付き添っていたし、つい先日の李鵬葬式では両脇を抱えられながらなんとか乗り切る執念深さを見せた。

 胡錦濤は脳梗塞だか脳溢血だかで倒れ、手の震えが止まらなくなって久しい。葬式にも足が遠のき、昨年11月の王光英(劉少奇夫人・王光美の兄)の葬式に出たのが最後になっている。
 
 朱鎔基が最後にメディアの前に姿を現したのが、毎年恒例となっている清華大学経済管理学院の顧問委員会への出席だ。この際も左側に立った教授に脇を抱えられて記念写真を撮る程度には弱っていた。

 2017年の党大会で介助付きの入場をしていたのがもう1人いた。先日亡くなった李鵬だ。李鵬を除く歩行に問題を抱えていそうな3人が揃って欠席となったので、これはパレードも危ういのではと思わざるを得なかった。

 蓋を開けてみれば、朱鎔基こそ欠席したものの、江沢民、胡錦濤は習近平を挟んでの登場だった。ただ、堂々の登場には程遠い。

 手前側の江沢民は李鵬葬式と同じく両脇を抱えられ、歩行もやっとという感じ。老人が行き交いするのに段差をそのままにしておくとか、バリアフリーのかけらも感じさせない作りもそのまま放置だ。

 二段くらい自分の足で降りられないようでは、党と国家の指導者たる資格はないということなのかもしれない。そう考えると、100歳を超えても介助の手を借りず来ている宋平など化け物ではないか。

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 江沢民は李鵬葬儀で目にしていたのでそこまでの違和感はなかったが、胡錦濤の変わりっぷりには驚いた。両脇にいた習近平や栗戦書が大柄なのもあり、一段と小さく見えたのだ。白髪になっていたこともあり、胡啓立と見間違えるほどだった。

 現実的には胡啓立が習近平、江沢民と同時に入場するなどあり得ない。しかしそう見えてしまうくらい現役時の面影がなかった。

 白髪染めをしなくなって、すっかりボリュームが無くなった髪がいくらかふわっとした感はあるのだが、なんというか、こんな胡錦濤は見たくなかった。

 軍事パレードの後、毛沢東思想、鄧小平理論に続いて、「3つの代表重要思想堅持」、「科学的発展観の堅持」を掲げる方陣が闊歩した。

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 スタートして2時間が経過しており、すっかりのびていた可能性もあるが、江沢民は自分が提唱した「3つの代表重要思想」の方陣が目の前に来ても反応を示すことはなかった。

 一方の胡錦濤は精一杯手を振って応えていた。実際には手が震えているだけにしか見えないのが、また哀れを誘うのだ。

==参考消息==
http://tv.cctv.com/2019/10/01/VIDEQslbWsaw2jTop6OMQ0MY191001.shtml
https://www.youtube.com/watch?v=GPuwIjb9o4E
http://tv.cctv.com/2018/11/02/VIDEKV56xgIj5alwt8xhY0YN181102.shtml
http://std.stheadline.com/instant/articles/detail/840619/即時-中國-前總理朱鎔基露面-出席清華顧委會會議
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2019年08月12日

王岐山が即位の礼に出席

 10月22日に行われる即位礼正殿の儀に、王岐山国家副主席を特使として出席する方向だと共同が報道した。

 産経は共同が配信した記事を引っ張らずに自分で書き、平成2年に行われた即位の礼では呉学謙が派遣されたことにも言及している。当時政治局委員で、副総理だった呉学謙より、常務委員経験者の王岐山は格上だという説明は、一定の説得力はある。

 ところが産経も、王岐山派遣の理由を「習氏は、盟友の王氏を派遣することで日本との関係を重視する姿勢を示す考え」としている。

 確かに王岐山なら格は呉学謙より上だ。常務委員を退任したとはいえ、現在党内序列は現役の政治局委員を上回る第8位。ただ、「国家副主席王岐山」が外交で重要な役割を与えられているかといえばそうではない。

 定年の内規をねじ曲げてまで常務委員には残さなかったが、ヒラ党員を国家副主席に据えることで、王岐山の政治生命は5年延びた。露骨に干されていた前任者の李源潮から「盟友の王氏」に代わったのだから、王岐山にはよほど働いてもらうつもりなのだ、と考えるのはおかしいことではなかったはずだ。

 ところが期待されていたはずのアメリカとの通商問題交渉は劉鶴副総理が責任者になり、鐘山・商務部長がそのサポートを務めるようになった。王岐山は出てくる気配がない。

 王岐山自身も国家副主席就任直後の昨年5月、自身は米中関係の責任者ではなく、習近平が何を自分にさせるかだと述べている。また、今年7月にはメキシコ外相との会見で、「儀礼的外交」と自分の役割を説明している。儀礼的外交なら、確かに即位の礼にはピッタリではある。

 習近平が国家主席に就任して7年目だが、これまで派遣された特使の最高位は、序列第7位の張高麗常務副総理で、2014年9月の第2回国連気候変動サミットに出席した時のものだ。

 外交部は張高麗の出席意義について、「中国の気候変動と今回のサミットをに対する重視を体現したものだ」と説明している。王岐山が出席するとして、この手の文言が出れば「日中関係の改善」は本物だと思うが。

==参考消息==
https://this.kiji.is/533174735500215393
http://www.rmzxb.com.cn/c/2017-08-24/1745555.shtml
http://politics.people.com.cn/n/2015/0710/c1001-27286924.html
https://www.fmprc.gov.cn/web/wjdt_674879/fyrbt_674889/t1190642.shtml
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2019年07月29日

李鵬の葬式に外地からお花を贈ったのは

 李鵬の葬式が本日午前、八宝山で執り行われた。

 事前の予告通り、葬式当日は、北京市内や各地方自治体の党機関・政府機関は反旗で弔意を示した。訃告(訃報)に続き、総理経験者などにしか与えられない対応だ。

 以前は副国級までズラズラと紹介されていた葬式の参列者は、現在では現役常務委員と正国級の国家副主席、そして総書記経験者に限定されている。正国級ではあるが総理経験者でしかない朱鎔基や温家宝は来たかもしれないが、公式ではわからないのだ。

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お花見にくい

 なお、朱鎔基、李瑞環、呉邦国、温家宝、賈慶林、張徳江、兪正声がお花を贈っているのが、かろうじて確認できた。

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先生、チェックお願いします

 李鵬の葬式は新聞聯播のトップニュースとなった。冒頭、当日のトピックを紹介する2人の衣装は黒をベースにした衣装だ。歐陽夏丹が黒系統の衣装を着るのは珍しい気がする。この辺りは、歐陽夏丹のファッションチェックで名高いmihokohk先生にもご意見を伺いたい。

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なんと夫婦揃っての参加

 一部で「健康が許せば出席する」と見られていた江沢民夫妻は、両脇をお付きのものに抱えられながら三鞠躬(死者への哀悼を表すために、頭を三回下げる)を行った。

 (映ってはないが)両脇を抱えられて李鵬の遺体を左手に見ながら進み、そして両脇を抱えられながら遺族と握手を交わしている。

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この顔は全盛期よくやってた

 ある程度前から日にちが決まっている党大会や両会は、そこにあわせて体調をピークに持っていくことができるが、葬式はどこの国でも急に開催される。ここまで衰えても出てくるのはもはや執念だ。

 周りが止めなければ、這ってでもやってくるかもしれない。何せ江沢民が葬式にくるのは張震以来4年ぶりなのだ。葬式に嫁も来るというのはなお驚いた。

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お花だけの胡錦濤

 さて、胡錦濤である。4年前に江沢民が喬石、万里、尉健行の葬式で3回続けてかましてしまい、物議を醸した「外地から花を贈る」をやってしまった。

 「外地から花」は、葬式当日北京にはおらず、また葬式に駆けつけられない程度に健康状態が悪い時に繰り出される技であると見られる。

 江沢民は3連続外地コンボを繰り出したあと、尉健行葬式の3週間後に開催された、張震の葬式にはしっかりと顔を出せている。まさに不死鳥だが、現在の胡錦濤は、3連続コンボ時代の江沢民と同じ状態なのだと推測される。

 弱った胡錦濤を見るのは辛いが、葬式に来られない胡錦濤というのも悲しいものがある。それだけに、両脇を抱えられてでも出席してきた江沢民の異常なまでの執念を感じるのだ。

==参考消息==
http://tv.cctv.com/2019/07/29/VIDE4XUa7KR9vR50MFqwgMOk190729.shtml
http://politics.people.com.cn/n/2015/0720/c1001-27332289.html
http://politics.people.com.cn/n/2015/0618/c1001-27173058.html
http://news.xinhuanet.com/politics/2015-08/16/c_1116268482.htm
posted by aquarelliste at 22:39| Comment(0) | 消息 | 更新情報をチェックする