2016年03月29日

墓不足で無料のハトが飛ぶ

 中国は来週月曜の4日がお盆に当たる清明節で、今週土曜から三連休のため墓参りにわんさか押し寄せることが予想されます。

 北京市は先週の土日で例年近くの約118万人が墓参りに訪れています。

 北京市は逼迫する墓地事情から、2016年からの5ヶ年計画で今後新しく墓を建てることを止め、貸出期間を過ぎた墓の再契約を結ばない場合や、樹木葬や花葬、海への散骨などを選んだ場合に補助金などを出していくとしています。

 日本でも墓は手入れが大変だったり初期費用や維持費が高額だったりで、お寺の永代供養に任せる人が増えていますよね。中国では寺に骨壷は置けないので、公墓に納骨するのが一般的です。

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※思ったより狭い

 大物党員が多く眠る八宝山に行った時は、身内じゃないので見せてくれなかったので自前の写真はないのですが、棚に骨壷が納めてあってそこに花を手向けたりします。私の身内はそこそこスペースを取って納骨されていますが、この写真を見る限り中国は棚という感じですね。

 土地を全く占有しない散骨の補助がかなり手厚く、紙で作られた骨壷、遺灰の管理、現地までの車、乗船費用と保険、鮮花、告別式、ハト、散骨許可証、医療サポート、当日の食事と散骨の模様を撮影したDVDを無料提供する「十免費」が打ち出されています。

 あれ、遺族の持ち出しないんじゃね?という気もしますが、料金体系がはっきりしないのでそこはうやむやのままにさせておいてください。

 墓地がいっぱいなのは北京市だけではなく全国各地で抱えている問題であり、なんとか止めさせたいと世論誘導丸出しの記事がこしらえられています。

 例えば武漢市。10年前に白血病で亡くなった環境保護に熱心な1人息子の遺言で樹木葬にしました、という母親の声が紹介されています。

 とはいえ、記事で「目に見えて増加」と煽っておきながら、記事には1999年に11人だったのが2006年には600人あまりに増加したとあるだけで、あれ、2007年以降はどうなったのという疑問しか湧きません。

 「成功例」として挙げられたはずの武漢でこれですから、他の地域は散々な有様で、埋葬される本人は納得しても子供たちは面子が立たないと拒否しているケースもあり、北京市が全力でオススメしている散骨も火葬の2%あまりに止まっています。

 埋葬の多様化はいいが、強引に風習を変化させるやり方は死者の尊厳を冒涜しているとの批判もあり、長年染み付いた習慣を変えるのは至難の技でしょう。

五華県の死ぬ前に建てた墓が昨日解体(羊城晩報 2016/3/28)

 一般市民には散骨と言っておきながら、幹部は死ぬ前から「活人墓」と呼ばれる自分が入るための墓を用意しているのが当たり前。

 夫婦2人の棺桶が入り、周辺に草木を植えた広さ300平方メートルの墓が違法として、先日潰されてしまいました。普通の建築物ならいざ知らず、まだ中身が入っていないとはいえ墓を潰す感覚はわかりませんねえ。

==参考消息==
http://epaper.bjnews.com.cn/html/2016-03/28/content_628384.htm?div=0
http://epaper.jinghua.cn/html/2016-03/27/content_289821.htm
http://epaper.jinghua.cn/html/2016-03/28/content_290250.htm
http://yj.southcn.com/content/2016-03/29/content_144966072.htm
http://views.ce.cn/view/ent/201603/28/t20160328_9872973.shtml
http://news.xinhuanet.com/local/2016-03/21/c_128817598.htm
http://sx.sina.com.cn/news/b/2016-03-24/detail-ifxqswxn6337238.shtml
http://sh.eastday.com/m/20160323/u1a9266824.html
http://qhd.hebnews.cn/2016-03/18/content_5402879.htm
タグ:八宝山 公墓
posted by aquarelliste at 22:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

公務員を24時間縛るようになってきた紀律

 中央紀律検査委員会を筆頭とする紀律検査部門の権力が大幅に強化され、全国で紀律違反、中央八項規定違反を犯した党員が処分され続けています。

 中紀委クラスだとさすがに大物ばかりで紀律違反と呼ぶに相応しい悪行ばかりなのですが、県クラスになると仕事中にQQをしてた、ネットでドラマを見ていた、同窓会の支払いを所属する単位に回した、家族の誕生日に単位の職員を招待したなど、さすがにもう許してやれよというレベルも散見されます。

 お祝い名目に集金する事案もありますし、ドラマを見ていたのはおそらく常習化していたことでしょう。ネットを私用に使って仕事をしていないというのもよくある話です。

 ノルマの存在は、今の所公言されていませんが、全ての市、県できれいに罪人が出てくることなどから、ノルマは存在するものと考えられます。

 槍玉に挙げられているのは、おそらくは職場でかばってくれる人がいないような関係をうまく築けていない人なのでしょう。蹴落としたい誰かも通報されるでしょうし、結局は紀律違反の悪用でしかありません。

 末端ではいま紀律がどうなっているのか、警鐘を鳴らすかのような記事が中国青年報に掲載されました。

一部西武山区県の教育現場における苦境(中国青年報 2016/3/28)

 広西自治区百色市西林県が、『身近にある四風・腐敗問題』として取り上げた中で、李紅(仮名)という鎮の小学校で教師を務める女性の「問題」が報告されています。

 3月3日、就業時間後に学校から10キロ離れた自宅に食事を取りに戻ったところ、手続きなしに勝手に学校を離れた「脫崗」行為だとして紀律違反者一覧に名前が載せられたのです。

 県が3月に県教師に書かせた教師道徳承諾書には「月曜日から金曜日の授業が終わるまでは学校にいること」という規定が、なぜか「金曜まで校内の宿舎に寝泊まりすること」になっているのです。

 謎規定を打ち出した県教育局は「だらけた雰囲気を一掃するため」「学生が7時半に登校するのに、10キロ離れた自宅から通うなら何時に出るのか」と譲りません。

 規定を出したのは紀律検査部門ではありませんが、下っ端が上の歓心を買うために厳しい規定を打ち出すのはよくあること。「紀律」がここまで生活に入り込んでくると、それに対する反発も生まれてくることでしょう。

連絡が取れない状態は幹部には許されない 不在はさらに許されない(中国紀検観察報 2016/3/26)

 26日、携帯の電源を切り長時間連絡が取れなかったとして、県クラスの幹部が批判を受けています。

 県が出した紀律規定では、「通信手段の電源を切ることは厳禁、出勤日及び休日は24時間連絡手段を作っておくこと」とあります。

 紹介しているのが中紀委の機関紙なので、悪い例を挙げて24時間連絡が取れるように促しているわけですが、「規則」という単語が使われまくっていて息苦しさを感じます。

 今年の中紀委の目標は「身近にある腐敗」ですから、こうした細々としたものが昨年までより一掃増えるのは間違いありませんし、これまでは見逃されてきたものも「罪状」となる可能性はあります。

 かつて、文化大革命では誰かが蹴落としたい他人の小さな落ち度が針小棒大に非難されました。末端ではすでに同じような事態に近づいているのではと思えてきます。今は党員や公務員だけですが、一般人へ飛び火するのも昨今の動きを見ると時間の問題かもしれません。
posted by aquarelliste at 07:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする