2016年04月07日

中国の対北朝鮮制裁が優しい件

 米村耕一さんに教えていただいた件が今頃ツボに入ってきたので。




 昨年末にモランボン楽団に帰国され、反対していた核実験をされ、武大偉を送り込んで「言うべきことを言った」のに弾道ミサイル発射を止められず、面子丸潰れの中国。

 モランボン楽団帰国当初は代表団との会見の模様をバッサリ削除したりして、不快感を表していたのですが、国連で制裁決議が採択されても、中国は「民生に影響しないよう」に何度も表明してきました。

 中国外交部は3月7日の定例記者会見で、「中朝間の貿易額が北朝鮮の対外貿易総額の90%を占めているのだから、国連決議を実行する責任は主に中国にあるのでは」と記者に迫られ、「中国は真剣に、決議を全面的に行う」と答えています。

 では、中国の本気をご覧ください。

商務部海関総署公告2016年第11号 北朝鮮に対する禁輸に関する一部鉱山資源に関するリスト(商務部 2016/4/5)

 国連安保理の関連決議を行うため、『中華人民共和国対外貿易法』に基づいた、朝鮮に対する禁輸は下記の通り。

一.石炭、鉄、鉄鉱石は北朝鮮からの輸入を禁止する。ただし、下記の2種類の状況を除く。

1.完全に民生目的と認定され、朝鮮の核計画や弾道ミサイル計画、あるいは国連安保理の第1718,1874,2087,2094,2270号決議が禁止するその他取引と関係がないもの。

輸入に関しては上述の取引であり、輸入時には税関部門に必ず申告し、企業法人代表または責任者のサインと企業の社印が押された企業誓約書(添付2)を提出すること。信頼できる情報に基づき、民生目的ではない、もしくは北朝鮮の核計画や弾道ミサイル計画と関係があると認められた場合、税関部門は通関を許可しない。

2.北朝鮮産もしくは羅先(ラソン)から輸出された石炭ではないと証明され、北朝鮮の核計画と弾道ミサイル、あるいは国連安保理の第1718,1874,2087,2094,2270号決議が禁止するその他取引と関係がないもの。

輸出が上述の交易である場合、企業はまず所在地の省級商務部門に関連情報を提供、申請し、商務部は外交部に提出し、国連安保理の制裁委員会が通知、報告したのち、企業は輸入可能となる。企業は輸入時、税関部門に企業法人代表もしくは責任者のサインと社印を押した企業誓約書(添付3)と原産地証明をかならず提出すること。信頼できる情報に基づき、民生目的ではない、もしくは北朝鮮の核計画や弾道ミサイル計画と関係があると認められた場合、税関部門は通関を許可しない。

二.北朝鮮から金鉱、鉄鋼、パナジウム鉱、レアアースの輸入を禁止する。

三.北朝鮮に対し航空燃料を輸出することを禁止する。ただし、下記の2種類の状況を除く

1.国連安保理制裁委員会が特に許可した、基本的に人道主義に基づく航空燃料。ただし、特別な手配と有効な運送監視、使用状況が必要である。
2.北朝鮮国外の民間航空機に販売、もしくは北朝鮮と行き来する航空機の航空燃料。

四.禁輸品は添付1を確認のこと。

本公告は本日より施行する。
2016040701.png
※企業誓約書()

 A4のコピー用紙に社印とサインすれば輸入し放題ですね!中国優しい。

==参考消息==
http://opinion.huanqiu.com/editorial/2016-01/8452853.html
http://news.xinhuanet.com/world/2016-02/26/c_1118174597.htm
http://www.fmprc.gov.cn/web/fyrbt_673021/jzhsl_673025/t1343501.shtml
http://www.fmprc.gov.cn/web/fyrbt_673021/jzhsl_673025/t1344941.shtml
http://lianghui.people.com.cn/2016npc/n1/2016/0307/c402194-28179557.html
http://www.fmprc.gov.cn/web/fyrbt_673021/jzhsl_673025/t1345683.shtml
タグ:北朝鮮 制裁
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2016年04月05日

二人っ子政策転換の思わぬ弊害

 中国では今年から制限なしに子供がふたり持てるようになったのですが、罰金を払えるくらいの富裕層は作っていましたし、長子が女の子だったり、両親が一人っ子だったり、あるいは少数民族だったりした場合は二人目を持てていました。

 全面解禁にはなったものの、一人っ子政策が始まって以降に生まれた夫婦であればどちらもほぼ一人っ子ですし、それ以上の年齢だと適齢期は過ぎているので対象者はそれほど多くはなさそう。恩恵を受ける夫婦がどれくらいいるのか目にした記憶はないのですが、効果には疑問が投げかけられています。

 とはいえ、何の制限なしに二人目まで作れるというのはやはり良い話。その喜ばしいタイミングに、思い切り水を差す事件が起きてしまいました。

河南省の高校で妊娠の順番を規定 違反すれば解雇(大河網 2016/4/2)

 河南省鄭州市のある高校では、女性教師の割合が多く、一気に妊娠されると教育に差し支えるためとして、出産を申告制にして学校側で順番を決めますとの通知が出されました。

 通知では教科ごとに人数が決められており、今年妊娠が許可されたのは上半期15人、下半期16人の合計31人。年齢がいっている順に許可を出しているというわけでもないとのことですが、おとなしく規定通りにしていれば5年以上待たされる可能性もあると教師たちは話します。

 この規定を守らず昨年妊娠した複数の女性教師は売店に異動処分を発動し、晒し者になっています。また、3ヶ月ごとに妊娠検査を行って管理する一方で、決められた期間内に妊娠しなければその権利が取り上げられるとのこと。

2016040501.png
※妊娠許可リスト

 今年の上半期は上記画像の15人に妊娠許可がおりましたが、6月までに妊娠しなければその権利はなくなるのでしょう。

 高校のある県の教育信訪弁は、「学校は学習する場所であって、彼女たちに2人目を作らせるところではない」「国家に法律が、家に規則があるように、学校にも規則はある」と高校の対応を支持する構えです。

 2人目までの出産が解禁されたため、適齢期の女性たちが一斉に妊娠しては困るという学校側の理屈はわからないでもないのですが、北京市や山東省では欠員を埋めるために人員を増やすというまっとうな対応を取っています。県の教育関係者全員の頭がアレということなのでしょうか。

 ただし、今回問題が起きているような学校は県にあるわけで、県なんかにいってたまるかと拒否られることから、北京や山東の都市部と同じように考えてはいけないのかもしれません。彼らの頭がアレなのには変わりありませんが。
posted by aquarelliste at 22:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする