2016年07月02日

中国共産党95周年式典を視聴した感想

 習近平大先生の1時間以上に及ぶ演説内容などには全く触れず、映像だけで気になったところをまとめてみました。

 今回のエントリーを書いた時点では、当日の通し映像が入手できておらず、一部事実誤認がありました。うpされていたのを発見しましたので、これを元に内容を一部削除、加筆してお送りいたします。(2016/7/3 12:00)

 当日の流れを書き出すと、以下のようになります。

 入場
 国家斉唱
 開会宣言(李克強)
 優秀党員の表彰前フリ(李克強)
 優秀党員への訓示(劉雲山)
 重要講話(習近平)
 重要講話の講評(李克強)
 閉会宣言(李克強)
 1:司会は李克強

 昨年の戦勝70周年に続き、リカちゃんこと李克強総理が大会の司会を務めました。

 建党90周年では呉邦国(全国人大委員長)、辛亥革命100周年が賈慶林(全国政協主席)、建国60周年のパレードは劉淇(北京市委書記。肩書きはいずれも当時)が務めており、国務院総理が担当するのはこれまで国務院が主催する国慶節前日に開催される宴会くらいでした。

 戦勝70周年の直後でしたか。建国60周年と同様に北京の書記ではなく、なぜ国務院の総理が司会なのかという一人問答みたいな記事があったのですが、建国60周年はあくまでも国内行事だが、戦勝記念は外向きだから国務院総理がふさわしいと小理屈をこねていたのを思い出します。

 出席者を紹介するのは初めてではないのですが、「習近平同志」と「その他常務委員同志」と分けています。以前なら全員の名前を読み上げていました。こういう細かいところで差をつけていくんですね。

 余談になりますが、この紹介でリカちゃんが拍手をはさむタイミングをまたしてもミスってしまい、演説下手を印象付けることとなりました。

 「その他常務委員同志」のあと、「大会に出席したのは、さらに北京にいる党と国家、軍の指導部同志」と続くのですが、「大会n・・・」のところで言い淀み、拍手が入るというギクシャク感が全国放送されています。

 「習近平同志」のあとに拍手点があるのなら、「常務委員同志」のあとに拍手点があるのはくどい気もします。

 リカちゃんがいつまで経ってもこなれないのか、集団での嫌がらせなのかは判断の分かれるところですが、模範党員の壇上入り紹介時にも何かを言おうとしてBGMにかぶせており、おじさん単に極度のアガリ屋さんで段取りがちだけかもしれません。

2:主席台の列が減った

2016070201.png
※90周年
2016070202.png
※95周年

 主席台というのは、学校の体育館でいうと校長先生がいる一段高いところになります。そこには党と国家の指導者と、引退した党と国家と指導者が座るのですが、今回は引退した面々の姿はありませんでした。このため、以前は四列だった主席台が三列になっています。

 ようするに、これまでは主席台の一列目にいた江沢民も胡錦濤も、その他党と国家の指導者経験者も出席していないんですね。

 下一桁が5の周年だと「逢五」、0だと「逢十」と呼び、区切りの年となります。91周年や94周年には出ていない老人たちもここぞとばかり仕上げてくるのが恒例でしたが、今回は一切の老人を排除しています。

 昨年の国慶節直前に開催された宴会にも、老人の姿はありませんでした。単に老人排除なのかといえば、一般席には古参党員は座っているので、主席台からのみの排除のようです。

 周永康の行く末が危ないとされていた2014年の旧正月に、慰問を受ける古参党員の発表が、従来の党と国家の指導者経験者全員から、江沢民と胡錦濤だけに変化したのを思い出します。

 2014年の旧正月の時点で周永康は党の調査対象でありましたが、経験者全員の名前を出せば周永康を出すわけには行かず、秘密裏に行っていることを隠すため、総書記経験者の江、胡の2人だけに変更したとみられます。

 なお、周永康の失脚が公表されたあとの、2015年旧正月慰問では従来通り全員の名前が公表されています。

 単純に記念式典を欠席したから、取り調べを受けている真っ最中なのだとは断言できません。党と国家の指導者経験者なら無条件で名簿に載せられますが、式典は出席したり欠席したりまちまちでも、それ自体はおかしく無いからです。

 ただし、毎回出席している面々で、特に健康問題も抱えていないのに欠席する方が憶測を呼びかねないので、老人を全員排除したと考えておくくらいが心の準備ができていいと思います。

3:カメラワークが変動

 習近平の演説は1時間以上ですが、これまでだと割合早い段階で常務委員の単独アップが入り、政治局委員をゆっくりと収めた後、二列目と三列目に鎮座する非政治局委員である党と国家の指導者へと動いていました。

2016070203.png
※定点以外の習近平専用カメラさんが登場

 今回は習近平を舐め回すカメラが増え、他の常務委員には行かず会場へ飛び、二列目、三列目が先に移され、常務委員が出てくるのは演説開始27分後、政治局委員に至っては開始後1時間後という扱いの悪さ。90周年では常務委員の登場は4分過ぎ、政治局委員の登場は8分半ごろでした。

 もうわざわざ書かなくてもお分かりかと思いますが、習近平とその他大勢になっているんですね。他の常務委員も政治局委員も会場の風景の一部扱いにし、習近平一強を印象付けているのです。

 実際に一強と言えるまでになっているのかはまた別の話ですが、映像上はそうなっています。

 なお、入場、退場ともBGMがいつもよりスローテンポだったことを付け加えておきます。

==参考消息==
https://www.youtube.com/watch?v=6dXvt2czOUI
http://www.xinhuanet.com/politics/zbzg952016/index.htm
http://live.people.com.cn/note.php?id=489110630105640_ctdzb_031
党と国家の指導者について(2016/3/22)
旧正月恒例、古参同志慰問の名簿が2年ぶりの復活(2015/2/17)
一歩進んだ感はある周永康の最後はいつか(2014/2/2)
ラベル:習近平 李克強
posted by aquarelliste at 08:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする