2016年07月05日

「核心」に近いかそうでないかの明と暗

 先週から地方自治体のトップ、国務院のトップの交代が相次いでいます。李源潮の進退問題も噴出してきており、人事の季節到来を感じずにはいられません。

 習近平が福建、浙江時代の部下を次々と引き立てていることは、以前何度かまとめましたが、出世している側ばかりではつまらないので、干されている側と対比してみました。

 まずは浙江省第二の都市であり、省都ではないにもかかわらず副省級の寧波市の歴代書記をご覧ください。

1999.9-2003.11 黄興国(62) 天津市委代理書記
2003.11-2010.8 巴音朝魯(60) 吉林省委書記
2010.8-2013.4 王輝忠(60) 浙江省委副書記
2013.4-2016.2 劉奇(59) 江西省委副書記
 黄興国は失脚した令計画の穴を埋めるため、異動した前任者の代理として後任を務めています。年齢的にも第二線に引っ込むにはもう2年ありますし、天津市には留まらなくてもおそらく政治局委員には昇格するとみられます。

 黄は習近平とはほとんど接点はなさそうで、厳密に言えば部下の括りには入らないのですが、代理書記をすでに1年半以上務めていることから、ある程度信頼は置いていそうです。省級の代理書記を経験すると、もれなく政治局委員に昇格するという素晴らしい前例もあることですし。

 巴音朝魯と劉奇は『之江新軍』と呼ばれ、浙江時代の部下の中でも特に忠誠心が厚く、出世のスピードにもブーストがかかっている人たちです。

 寧波は正書記だけではなく、次期政治局委員を飛び越えて常務委員入りの可能性も取りざたされている陳敏爾(貴州省委書記)や、山西省指導部が半壊したあと、副書記に推された楼陽生が副書記クラス経験者として控えています。

 続いて、周永康さんのおひざ元であり、旧家の補修とそこに通じる道路の舗装を全額負担したという、江蘇省無錫市の歴代トップが現在どうなっているかを見てみましょう。

2003.2-2004.10 王栄(58) 広東省政協主席
2004.11-2011.3 楊衛沢(54)党籍はく奪
2011.4-2011.12 毛小平(59)党籍はく奪
2011.12-2015.1 黄莉新(54)南京市委書記
 黄莉新は失脚当時に南京市委書記だった楊衛沢の後任なので多分セーフでしょうが、王栄は若くして政協送り、かつ李源潮の腹心。少し前に紹介したように、李が頼みとする腹心6人の生き残りです。

 無錫は正書記が2人失脚した以外にも、副書記経験者がこの1年で2人自殺というなかなかのハイスコア。一度空気を味わいたいものです。
posted by aquarelliste at 20:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする