2016年07月12日

フィリピンではなくアキノ前大統領を悪者にする中国

 ご存知の通り、南シナ海問題で仲裁裁判所の判決が出ました。

 不利な判決が出ることを予想していた中国は、すでに「いかなる判決が出されても違法で無効なので受け入れない」と何度も表明しており、当事者同士の話し合いによる解決を求めていました。

フィリピン・南シナ海仲裁裁判所で、違法で無効ないわゆる最終判決が12日に出される(2016/7/12 新華社)

 12日、違法で無効ないわゆる最終的な判決が出た。これに対し、中国は何度も声明を出している。フィリピン共和国アキノ三世政府が、一方的に仲裁を求めたことは国際法に背いている。仲裁裁判所に管轄権はなく、中国は受け入れないし認めない。
 中国は都合が悪くなると、「爾後国民政府を對手とせず」を連発して、次の政権を待つ癖があります。普通の政府なら一回やればいいほうですが、中国は何度もやっています。

 最近では「ダライ」としか読んでいなかったのに、ダライラマ14世と呼び始めています。14世とその取り巻きはダメだ、中国政府が選ぶ15世の誕生を待とうという狙いが見えるのです。

 少し前なら小泉さんですかね。任期後半は、もうすぐ自民党総裁の任期が来るから後継者を待ちますみたいな論調が見受けられました。

 フィリピンの大統領はちょうど先月、上記の記事が批判するアキノからドゥトルテに変わっています。昨日までアキノ前大統領の話など全くなかったので、今日まで温めておいたのでしょう。

 王毅外交部長は先ほど声明を出し、新華社と同じように「前任者が一方的に」としており、矛先はフィリピンではなくアキノに向けられています。

 王毅が新華社と同じことを言うのは当たり前ですが、「今回の騒動はすでに終わった。正しい軌道に戻る時間だ」としており、フィリピンとの話し合いに期待を持っていることがわかります。

 その見込みがあるのでしょう。「中国は新政府が実際の行動で関係改善のための誠意を見せるだろうと楽観視している」と、高圧的かつ好意的な態度を見せています。ちゃんと落とし所を用意しているあたり、「さらば聯盟!」とかやってた日本とは違うことがわかりますね。
 
==参考消息==
http://www.fmprc.gov.cn/web/zyxw/t1379787.shtml
ラベル:習近平 南シナ海
posted by aquarelliste at 22:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | 更新情報をチェックする