2017年03月19日

【追記あり】3・15晚会の煽りに乗った新京報のデマ記事

 消費者の権利を促進するために指定された、世界消費者の権利の日。毎年3月15日になると、中央テレビでは3・15晩会という番組が放送されます。

 放送が開始された1991年当時はホットラインで視聴者からの苦情を受け付けるという、電話でリクエストを受け付けていた春晩に近いスタイルでしたが、近年はマクドナルド、アップル、ニコンなど、中国に進出している外資系企業が槍玉に挙げられ、いずれも最終的には無条件降伏状態での対応を余儀なくされています。

 外資はどうしても目を引きますし、日本で取り上げられるのは当然日本に関係のある企業となるので、外資ばかりがターゲットになっているような印象を受けますが、中国人消費者の権利を守るのがそもそもの眼目ですから、取り上げられる点数は中国国内の企業が大多数です。

 昨年はフードデリバリーの仲介をするサイト「飢了麼」は、店舗の厨房がとんでもなく汚れていたのにサイトでは実情とはまるでかけ離れた写真を掲載していたなどとして、透明な取引をうたっていた中古車販売のマッチングサイト「車易拍」は、売り手が受け取る金額が買い手の支払った購入金額より低く、手数料と二重取りしているなどとしてそれぞれ批判を受けています。

 今年は放送の2週間前に韓国企業のロッテが、迎撃ミサイルシステムのサード配備の土地提供を申し出たため、ロッテ、あるいは韓国企業の批判が中心になると指摘する向きもありましたが、ロッテへの反日デモを彷彿とさせる動きを拡大させたくないでしょうから、それはないのではと見ていました。

 今年は直接外資が批判されることはなかったものの、深センのECサイトで扱っている日本産食品の産地は、中国が禁止している放射能汚染地域なのではと、いくつかの商品が名指しで取り上げられています。

 東日本大震災直後の2011年4月、中国政府は福島、群馬、栃木、茨城、宮城、山形、新潟、長野、山梨、埼玉、東京、千葉の12都県からの食品、農産品、飼料の輸入を禁止する公告を出しています。11月に山梨と山形が除外された後も、残りの10都県への規制はそのままとなっています。

 無印良品の2品番とイオンで陳列されていたサトウのごはん。中国語のラベルを剥がして日本語の表示を見ると、規制地域の住所になっていると批判しているのですが、これらはどちらも製造者たる無印良品とサトウ食品の本社所在地です。

 特集の前半で、中国の中堅ECサイトが中国国内で販売していると指摘を受けた日本製の食品は、一体どこで製造されたのかとECサイトとザル税関の関係を示唆する内容でした。

 パッケージに記載されている製造者の住所は本社所在地であり、別に記載がある工場コードから製造地を割り出す手間もかけていたのですが、無印やサトウの件は暑かった担当者が別なのか、製造者の住所を「真実の住所は核汚染された新潟県」と、急に頭が悪い反応を見せています。

 無印は公式微博で、公告が禁じる規制地域の食品は一切輸入しておらず、原産地証明は上海出入境検査検疫局に提出していると説明しています。サトウ食品も公式サイトで、当該品は北海道工場で生産されたものと説明。原材料も北海道産なので問題ありませんね。

 名前を出された上海出入境検査検疫局も、無印良品の製品2点は禁止地域からのものではなく、同社の輸出記録からも禁止地域の製品はないとの声明を発表。また、北京市でも今の所禁止地域の製品は見つかっていないとのことです。

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※自信があれば記事は削除しないでしょう

 本来は税関が番組を潰した、晩会の制作に噛んだ中央省庁の面子丸つぶれみたいな感じで締めようかと思ってたんですが、新京報がえげつない記事を書いていたのでこちらを紹介しておきます。

 3・15晚会が放送された翌日、尻馬に乗って「日本は帝都で大量の人体実験をしている。外国人旅行者が東京で汚染された水を飲み、食事をしている。泊まるのも汚染地域のホテルだ」と最大級のデマ記事を書いていたのを発見したので、日本政府はさっさと抗議するべきだと思います。

==参考消息==
https://www.youtube.com/watch?v=bXyEnysV-Hg
http://jingji.cctv.com/2016/03/15/ARTIURYooAKcyQr6KVbMPfTr160315.shtml
http://jingji.cctv.com/2016/03/15/ARTIlb84QEaHZBO8QAqA30tx160315.shtml
http://jingji.cctv.com/2017/03/15/ARTIEHSqy7oOlTBWpnU7jEN9170315.shtml
http://www.aqsiq.gov.cn/xxgk_13386/jgfl/jckspaqj/zcfg/201210/t20121016_251315.htm
http://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_1641155
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDF24007_U1A121C1EE1000/
http://www.weibo.com/2114134034/EA2qHFsbm?from=page_1006062114134034_profile&wvr=6&mod=weibotime&type=comment#_rnd1489849774591
http://www.satosyokuhin.co.jp/images/corp/pdf/release/20170317_release.pdf
http://www.thepaper.cn/newsDetail_forward_1640603
http://www.aeonchina.com.cn/2017/operation/315晚会相关报道声明/
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:lVu2inMrS6MJ:www.bjnews.com.cn/opinion/2017/03/16/436696.html




 というご指摘をいただきました。当該部分を訳出します。

 我が国の国家品質監督部門は日本の核汚染地域の食品を輸入禁止とすることは、我が国国民の健康に対する責任ある態度だ。核汚染地域の食品が重大な危害をもたらすかは別の問題だ。

 仮に、無印良品が販売する食品の産地が東京都なのであれば。東京都は日本の首都東京だ。北京市の五環の内側に相当する。福島の核漏れ事故後、日本人は自分たちの帝都で大量の人体実験をしていることになる、外国人が東京を訪れれば、口にするのは核汚染地域の水で食べ物だ。泊まるのも核汚染地域のホテルだ。

 だから、ラベルの製造地が曖昧なのは、安全に対する問題が必ずしもあるわけではない。問題があればそれを論じる。我々はパニックに陥る必要はない。また、「自分を滅ぼそうとする気持ちは消えていない」などという陰謀論で解釈する必要もない。

  無印良品はこの件において、最も実質的な問題は、なぜ輸入が禁止されている製品を輸入したのか、なぜ「無良印品」を貼って消費者に情報を隠したかである。

 だから、この問題において、無印良品の誤りは大体2つに分けられる。1つ目は違法の疑い、2つ目は信用失墜。つまり消費者を騙したことだ。
 落ち着いて読み返すと筆者の意図は明らかなのですが、2日前の私は読み取る力がなかったようです。筆者の意図を歪めてしまったことを謝罪いたします。
posted by aquarelliste at 01:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする