2016年03月27日

【銅鐸湾書店】香港に帰還するもとんぼ帰りの李波

 銅鐸湾書店に対する調査に協力するため、密入境して大陸側に入った李波さんが3月24日、皇崗口岸から香港に戻ってきました。

 列車なら羅湖経由ですが、香港と中国のナンバーを両方付けてる車だと、乗り換えなしで行き来できたりするのでこっちの方が便利なんでしょう。

  2月29日に澎湃、フェニックスと合同で取材した星島日報が独占とうたっていますけど、フェニックスが取材してますね。取材を受けるのは今回が最後とのこと。

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李波独占取材全文(星島日報 2016/3/24)

記者「李さん、香港でお会いできてうれしいです。今の気持ちはいかがですか」
李波「香港を離れて少し時間が経ってしまったわけだが、香港はずっと私を気にかけていて、理解している。今回香港に戻ってきたのは、家人、特に長いあいだ会っていない息子と会うためだ。当然とても嬉しい。今回のことは個人的なものであり、このような大ごとになることは望んでいなかったから、申し訳なく思う。私が戻ってきたことで、事態が収拾してくれればと思う」

記者「今日はどうやって戻ってきたのですか」
李波「調査協力が順調だったので、従業員3人もすでに保釈された。私の件も公表されたので、こっそり戻る必要は無くなったのだ。今後も密航することはない。今日私は正常なルートで香港に戻ってきた」

記者「香港帰還後に圧力は?」
李波「今回の件についてはずっと心配している。心配なのはメディアがずっと私を追いかけ回し、私と家人の正常な生活に重大な影響を及ぼさないかだ。今回、積極的に内地へ入り調査に協力したのは、完全に私の個人的なことだ。みなさんには私と家人をこれ以上追いかけ回さないで欲しい。

言いたいことは前回の取材(上述の合同取材のこと)ですべて話した。誰かに注目されたくはない。私は普通の人間でありたいだけだ。私と家人に静かな生活を送らせて欲しい。皆さんにはこれまで私に関心いただき感謝する。ありがとう」


記者「もう1つお聞きしたいのですが、法執行の担当者は密航を手助けしたのですか」
李波「していない」

記者「なぜ内地に戻り調査に協力したのですか。進展はどうですか」
李波「私は香港人であり、中国人でもある。内地に戻って調査に協力するのは私の義務だ。『一国二制度』の前提は『一国』であり、『一国』がなければ『二制度』はない。目下、調査協力は非常に順調だが、まだ終わってはいない。また内地に戻って調査協力を継続するつもりだ。数日後には、内地に戻って先祖を祭るのだ」

記者「内地で3ヶ月近く過ごされましたが、内地ではどのように感じましたか」
李波「内地の法執行機関は礼儀正しく、規範的で、完全に法に則り処理をしていた。私の各権利はすべてが十分な保障を得られた。内地における調査協力期間中、妻と多くの場所に行き、多くの人と会い、いろいろなものを見て、内地の医療資源は手厚く、内地の発展、繁栄を目にし、祖国が豊かで強大になったのを目にした。中国人として嬉しい。

息子を内地の病院に入れる準備もした。同時に香港人として、香港は発展しなければならないと思う。発展するにはしっかりと内地に頼り、祖国に頼る必要がある」


記者「(銅鐸湾書店の親会社である)マイティメディアカレントの株主として、会社と従業員の問題をどのように処理しますか」
李波「内地へ密航したのは、会社と社員の問題を解決するためだ。従業員3人がすでに保釈されて、自由に香港に出入りできる。2日前彼らと会い、食事を一緒にし、会社と書店のことを相談し、彼らにカネを渡した。彼らの目下の状態はとてもいい」

記者「今後もこの種の書籍を出版しますか」
李波「でたらめな書籍の出版は二度としない。前回言ったことだが、言論と出版の自由があってもデマやでっち上げはしてはならない。この場を借りて、香港で同じようなことをやっている人も、もうやらないよう忠告しておく。香港は我が家だ。私は香港を熱愛し、祖国を熱愛している。私は香港と自分の将来、生活に確信がある」

記者「さらにお聞きします。銅鐸湾書店事件が起きて数ヶ月経過しましたが、どう考えますか」
李波「もちろん複雑だ。銅鐸湾書店がやったことはやってはいけないことだ。経営者として相応の責任を負わなければならない。特に恥ずかしいのは、このようなことが、従業員たちの家庭にも影響することだ」

記者「では、今後は香港で永遠に生活をするのですか」
李波「そうだ。何度か内地に戻って見聞するだろう。家人が私を待っている。家に帰らねば」

 フェニックスの動画を見ると星島の文字起こしはもう一つですが、そのままいきます。

 息子の件が初めて李波の口から出てきました。従業員家族についても触れられていますし、暗にこの辺りをネタに脅迫されていると言いたいのかもしれませんが、 前回のインタビューと同じく、質問に答えているようでまるで答えていません。

 一国二制度が機能していないとする批判が高まっているので、李波の口から問題はないと言わせたのでしょう。まあ、「我々には構わないでいて欲しい」「公安は紳士的」と言われれば、北京に近いメディアもそうでないメディアも本人を追求する気は起こらないでしょう。私も正直止めようと思いました。



 帰ってきたと思ったら、翌日朝には謎の付き添いに連れられてまた大陸に戻っています。当然メディアは自宅を張っているでしょうから、出たところをメディアに囲まれて取材を受けることに。

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※遠巻きに撮影する同行者

記者「内地で脅されたのですか」
李波「脅されていない」
記者「どうやって内地に戻るのですか。戻らなければ何かあるのですか」
李波「何もない。いつでも内地に戻れるし、香港に戻れる」
記者「内地から連れてきた友人は友人なのですか。公安や国安では」
李波「それについては話したくない。申し訳ないが」
記者「以前、自身のやり方で内地に行くと言っていましたけど、合法ではないでは。友人を連れて自首するのですか」
李波「答えられない」

 答えられない、という回答が引き出せただけでも成果ですが、りんごが有能なのは、李を乗せた車から自分達を撮影する「同行者」が、iPhoneのローズゴールド色を使っていたと指摘した点です。

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 ローズゴールドはiPhone 6sにしか無い限定色で、iPhone 6sを持っていると一目でわかることから、大陸で人気の色だったりするんですが、彼が何者かはわかる人だけわかるという報道です。これがギリギリなんでしょう。

 今回の一時帰宅は無事であることと、前回の取材以降も追求が収まらないので、目に見える脅威である同行者の存在を周知させて、追求を止めさせる意図があるのだと思います。どちらが本人のためになるのかはわかりませんが、形振り構わなくなってきたなというのが私の印象です。

==参考消息==
【銅鐸湾書店】李波がインタビューに答える
iPhone 6s、中国人は「ローズゴールド」がお好き
http://china.huanqiu.com/article/2016-03/8766976.html
http://opinion.huanqiu.com/editorial/2016-02/8514905.html
http://www.bbc.com/zhongwen/simp/china/2016/03/160325_hongkong_bookstore_libo_back_china
http://cn.rfi.fr/中国/20160325-李波今已在「陪同」下返回中国-传媒预告店长要在中国终老
http://news.k618.cn/society/201603/t20160326_7006827.html
posted by aquarelliste at 16:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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