2016年03月29日

公務員を24時間縛るようになってきた紀律

 中央紀律検査委員会を筆頭とする紀律検査部門の権力が大幅に強化され、全国で紀律違反、中央八項規定違反を犯した党員が処分され続けています。

 中紀委クラスだとさすがに大物ばかりで紀律違反と呼ぶに相応しい悪行ばかりなのですが、県クラスになると仕事中にQQをしてた、ネットでドラマを見ていた、同窓会の支払いを所属する単位に回した、家族の誕生日に単位の職員を招待したなど、さすがにもう許してやれよというレベルも散見されます。

 お祝い名目に集金する事案もありますし、ドラマを見ていたのはおそらく常習化していたことでしょう。ネットを私用に使って仕事をしていないというのもよくある話です。

 ノルマの存在は、今の所公言されていませんが、全ての市、県できれいに罪人が出てくることなどから、ノルマは存在するものと考えられます。

 槍玉に挙げられているのは、おそらくは職場でかばってくれる人がいないような関係をうまく築けていない人なのでしょう。蹴落としたい誰かも通報されるでしょうし、結局は紀律違反の悪用でしかありません。

 末端ではいま紀律がどうなっているのか、警鐘を鳴らすかのような記事が中国青年報に掲載されました。

一部西武山区県の教育現場における苦境(中国青年報 2016/3/28)

 広西自治区百色市西林県が、『身近にある四風・腐敗問題』として取り上げた中で、李紅(仮名)という鎮の小学校で教師を務める女性の「問題」が報告されています。

 3月3日、就業時間後に学校から10キロ離れた自宅に食事を取りに戻ったところ、手続きなしに勝手に学校を離れた「脫崗」行為だとして紀律違反者一覧に名前が載せられたのです。

 県が3月に県教師に書かせた教師道徳承諾書には「月曜日から金曜日の授業が終わるまでは学校にいること」という規定が、なぜか「金曜まで校内の宿舎に寝泊まりすること」になっているのです。

 謎規定を打ち出した県教育局は「だらけた雰囲気を一掃するため」「学生が7時半に登校するのに、10キロ離れた自宅から通うなら何時に出るのか」と譲りません。

 規定を出したのは紀律検査部門ではありませんが、下っ端が上の歓心を買うために厳しい規定を打ち出すのはよくあること。「紀律」がここまで生活に入り込んでくると、それに対する反発も生まれてくることでしょう。

連絡が取れない状態は幹部には許されない 不在はさらに許されない(中国紀検観察報 2016/3/26)

 26日、携帯の電源を切り長時間連絡が取れなかったとして、県クラスの幹部が批判を受けています。

 県が出した紀律規定では、「通信手段の電源を切ることは厳禁、出勤日及び休日は24時間連絡手段を作っておくこと」とあります。

 紹介しているのが中紀委の機関紙なので、悪い例を挙げて24時間連絡が取れるように促しているわけですが、「規則」という単語が使われまくっていて息苦しさを感じます。

 今年の中紀委の目標は「身近にある腐敗」ですから、こうした細々としたものが昨年までより一掃増えるのは間違いありませんし、これまでは見逃されてきたものも「罪状」となる可能性はあります。

 かつて、文化大革命では誰かが蹴落としたい他人の小さな落ち度が針小棒大に非難されました。末端ではすでに同じような事態に近づいているのではと思えてきます。今は党員や公務員だけですが、一般人へ飛び火するのも昨今の動きを見ると時間の問題かもしれません。
posted by aquarelliste at 07:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 消息 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/435839394

この記事へのトラックバック