雲南省大理市衛生健康局は2月2日、『応急処置征用通知書』(以下通知書)を発行し、順豊の物流センターからマスク598箱を徴用した。しかも、順豊に市が指定する場所まで持ってこいと要求する始末。徴用というか徴発だなこれは。
通知書によれば、物流センターは瑞麗市(徳宏タイ族チンポー族自治州)にある。位置関係から考えると国産ではなく、ミャンマー産を陸路で輸入したものと考えられる。
重慶市は大理市に返還を要求。大理市は一旦「すでに配布してしまった」と返還を拒否したものの、6日になって「この行為が兄弟の省市が行う防控疫情工作と人民の感情に重大な影響を及ぼした」として、残ったマスクは返還。使い込んだマスクの賠償金約99万元を支払うと表明。市長は平謝りとなった。
感染源の武漢市がある湖北省に隣接する重慶市だけでなく、湖北省の黄石市に送られるよう手配したマスクや、浙江省慈溪市、河南省信陽市など各地に送られるはずだったマスクも徴発している。どこも医療物資が欠乏していて、もう目も当てられない。
5日時点での大理市の感染者は8件、重慶市と黄石市はそれぞれ398件と566件。大理市は相対的に少ないというだけで安全ではないのだが、これは責められても仕方ない。
各地がマスク確保に動いていて、同じ代理店を使っていたのでその動きが大理市には手に取るようにわかったということなのだろうか。となると、わかってて徴発した可能性すらある。
そこまでして送った先には、医療機関だけではなく大理市不動産協会が含まれていた。同協会は3万枚を受け取り、「市委員会、市政府と何度も相談を重ねた」と、関係の深さをうかがえるコメントを発表している。このオチは、被害を受けた地域だけではなく全国人民を敵に回してしまった気がする。
国務院は1月30日に先手を打っている。地方の政府はいかなる名義においても、医療物資を徴発することなかれと通知を出している。大理市は中央政府の顔にも泥を塗ってしまった。しかし、他人のマスクを徴発しているのは大理市だけではない。
山東省青島市は遼寧省瀋陽市税関に、青島市の企業が韓国や日本から輸入したマスクを没収しないようにとする警告、瀋陽市も韓国から空輸したが青島市の税関で止まっていることを明かし、返さないのならばと脅迫めいた文章がネット上に出てきた。
青島市側は「草稿であり、考慮して発表しなかった。内部管理がずさんなためネット上に流出してしまった」と否定。そもそも瀋陽税関はマスクを没収していないとも説明しているのだが、「企業の訴えた問題は解決した」(青島市発展改革委員会公式サイト)とあるため、流出した文章に近い事態になっていたのではないか。
==参考消息==
http://www.bjnews.com.cn/news/2020/02/02/683207.html
http://www.bjnews.com.cn/opinion/2020/02/06/685444.html
http://www.bjnews.com.cn/feature/2020/02/06/685504.html
http://www.bjnews.com.cn/feature/2020/02/06/685344.html
http://www.bjnews.com.cn/feature/2020/02/06/685633.html
https://news.sina.com.cn/c/2020-02-06/doc-iimxyqvz0770290.shtml
http://www.sohu.com/a/371068269_162522
http://www.sohu.com/a/371045252_120164471
https://www.bbc.com/zhongwen/simp/chinese-news-51424208
http://www.bjnews.com.cn/feature/2020/02/06/685468.html
http://dpc.qingdao.gov.cn/n32205380/200206184651937181.html
