2017年03月25日

習近平の神話作り

 3月18日。晋江市の発展を習近平の指導のたまものとする記事が、人民日報一面の一番いいところに掲載されました。zzm大先生の感想には首を縦に振らざるを得ません。

 現在まで晋江の発展が続いていることから、それは2001年の晋江の発展を当時の福建省長だった習近平が2002年に総括したものが「晋江経験」と呼ばれ、現在まで晋江の発展が続いている要因がさも習近平の総括によるものであるかのように宣伝されている。しかしこの記事は2010年以降の晋江の発展の宣伝が大部分を占めており、習近平の直接的な指導によって晋江が発展したというものではない。習近平の県域経済発展理論のテーゼ化を図り、経済面での指導力を宣伝し、権威を高めようとしている。
 習近平が晋江経験を打ち出したのが福建省を離れた2002年で、じっさいに晋江の繁栄が語られるのは2011年からという荒技を使う記事に仕上がっています。これで権威が高まるのかは不明。

 19日からは3夜連続で、『習近平総書記の初心を追い求めて』が放送されました。

 初心は建党95周年の習近平演説で、「全党の同志は初心を忘れてはならない」などと10回にわたって使われた単語で、では習近平自身の初心はどうなのかというアンサーソングみたいな特集です。

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※二百斤=100kgの計算がおかしいのか

 下放されていた1970年代時代、「100kgの麦を、担ぐ肩も変えず5kmの山道を担いで歩いた」と豪語する福建時代の習近平さん。おじさんは浙江時代に「タバコ吸う時はサボれるからしょっちゅうタバコ吸ってた」とも言ってますし、あんまり役に立ってなかったのでは。

 そもそも100kgも担いだら天秤棒が肩に食い込んでその場から一歩も動けんわ、としか言いようのないエピソードを再度掘り起こす中央テレビの気がしれません。

 両会開催直前には、新華社が『習近平総書記貧困支援の深層意識』、人民日報が「人民代表習近平」で、全くの別人が労働する姿を捉えた写真を習近平だと紹介しています。

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※普通に習近平じゃないし

 クレジットには「延川県委宣伝部提供」とありますが、実際は2002年に工人出版社から刊行された『守望記憶/中國知青民間備忘文本』という本に著者の龐沄さんが提供した写真。写っているのも龐沄さん。習近平と同じ北京101中学の学生で、1978年に北京科技大学に入学している人物です。

 問題の写真はさすがにまずかったのか現在は削除されています。首くらいすげ替えているのかと思ったら、素材をそのまま使用してて二度驚いてしまいました。

 提供者が存命の内に写真を使ってしまうような宣伝部のレベルが落ちているのもあるでしょうが、神話を作れるほど神秘的な生き方をしてこなかった習近平さんに問題があるのではないかと。

==参考消息==
http://blog.livedoor.jp/zzmzhchina/archives/1065115071.html
http://paper.people.com.cn/rmrb/html/2017-03/18/nw.D110000renmrb_20170318_2-01.htm
http://news.xinhuanet.com/politics/2017-03/19/c_129512760.htm
http://news.xinhuanet.com/politics/2017-03/20/c_1120655955.htm
http://news.xinhuanet.com/politics/2017-03/21/c_1120666762.htm
http://news.xinhuanet.com/politics/2016-07/01/c_1119150660.htm
http://news.ifeng.com/a/20140612/40711723_0.shtml
http://hk.apple.nextmedia.com/international/art/20170324/19968095
posted by aquarelliste at 00:02
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